チュートリアル・大会企画パネル


チュートリアルは事前参加申し込み制です。

参加申し込みはこちら (peatix) 


チュートリアル1

[第一部]日本語話し方トレーニング

2015年8月9日 13:00-14:30

講師:中川 千恵子 (早稲田大学非常勤講師)

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聞き手にとって聞きやすく分かりやすく、話し手にとって言いやすい話し方についてトレーニング方法を考えたいと思います。話すときは、発音だけでなく、声や態度が大事なポイントとなります。

まず、発音学習では、学習者も教師も続けることが重要です。これは、発音学習だけでなく全ての学びに共通することではないでしょうか。学習者自身が自分の発音に気付くこと、そして意識し続けることが大切です。「できること」を続けること、学習者自身が自律的に学習を進められるようにすることがポイントです。また、教師が難しいと感じていては、なかなか発音指導に取り組むことができません。そこで、学習者にとっても「できること(学習可能)」教師にとっても「できること(指導可能)」である必要があります。また「運用できること」が肝心です。こうした点を考慮した、入門・初級レベルからできる学習・指導方法の1つを紹介します。この学習・指導法では、意味的な句切りと日本語の特徴である「へ」の字型イントネーションに焦点を置きます。具体的な指導例と、オンライン日本語アクセント辞書(OJAD)内の活用例を挙げて紹介し、実際に練習します。また、参加者のみなさんの学習者に合った指導・学習方法を、いっしょに考えたいと思います。

[講師略歴]

2001年お茶の水女子大学博士課程修了、人文科学博士早稲田大学、学習院大学、大東文化大学で非常勤講師として、日本語、日本語音声学、大学院実習科目等を担当.日本語学習者にとっては「学習可能」であり、教師にとっては「指導可能」であり、かつ、日常的に「運用可能」なイントネーション学習法を考え、指導実践と研修活動を行っている。

Part-time Lecturer Waseda University, Gakushuin University, Daito Bunka University, Japanese language, Japanese phonetics & phononogy, graduate program

[第二部] 日本語オンラインアクセント辞典 OJAD

2015年8月9日 14:45-18:00

講師:峯松 信明(東京大学大学院 教授)

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「日本語らしく自然に聞こえる発音を身に付けたい」と考える学習者は多いですが,音声・韻律教育が十分に行われてきたとは言えない状況にあります。教師からは「イントネーションの効果的な指導方法がわからない」「アクセントは文脈で変わるし,共通語アクセントを教える自信がない」という声を聞きます。このような現状を鑑み,アクセント・イントネーション教育を支援する web インフラである,オンラインアクセント辞書(OJAD)を開発しました。

活用後の用言や名詞のアクセントが簡単に調べられる「単語検索」や,タイプした任意の文に対してアクセント,イントネーションを可視化し,その通りに読み上げてくれる「スズキクン」など,4つの機能を提供しています。本チュートリアルでは,

1)日本語のアクセント・イントネーションに関する基礎知識を整理した上で,
2)OJADの4機能を紹介し,演習形式で実際に体験していただきます。更には,
3)OJADを使った具体的な授業,特にスピーチ指導の方法を提案します。

簡単な紹介ビデオもございます。なお,本チュートリアルでは実際にOJADを使いますので,Laptop PC あるいは,Tablet PC を持参されることを強く勧めます。

チュートリアル配布資料
http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/~mine/OJAD/lecture/SAO_PAULO/OJAD_SaoPaulo.pdf

おまけ
#北京講習会の配布資料の一部。上記とは重なっていません。おまけです。
http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/~mine/OJAD/lecture/SAO_PAULO/OJAD_Beijing.pdf

[講師略歴]

1995東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。2000同研究科准教授。2012同研究科教授。科学から工学に至るまで,幅広い観点から音声コミュニケーションに関する研究に従事。特に音声技術の外国語教育応用に関して幅広い知識と実践経験を持つ。


チュートリアル2

日本語多読のアセスメント

2015年8月11日 9:00-10:50

講師:渡部 倫子(広島大学大学院 准教授)

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近年、日本国内外において日本語の多読が注目を浴びており、多読教材や多読を扱う研究論文が増えています。多読ということばを聞いて、皆さんは何を連想するでしょうか。「とにかく、たくさんの本を読むこと」「少し難しい本に何度も挑戦すること」「語彙数を増やすために本を読むこと」「教室で自由に本を読ませ、教師が楽をしていること」? 実は、これらは全て多読とはいえません。多読(Extensive Reading、 Pleasure Reading)とは、「辞書無しでも十分に理解できる易しい本を楽しく、はやく読むこと」と定義されています。

本チュートリアルでは、

(1)これまでの日本語教育における多読研究の動向を概観し、中でも、多読のアセスメント(教育現場における多読の記録、多読研究における効果測定)に焦点をあてその課題と展望について論じます。
(2)日本語多読アセスメントのツールを紹介します。
・教育現場における多読の記録を支援するためのクイズ自動生成システム
・多読研究における効果測定のためのマテリアル・テストアイテム開発プロセス
(3)参加者のみなさんと日本語多読アセスメントのツールを作成します。

ご参加にあたっては、下記のURLにアクセスできるノートパソコンをご持参ください。

多読クイズ作成支援ツール β版
http://assess.jp

日本語テキスト語彙・漢字分析器 J-LEX
http://www17408ui.sakura.ne.jp/index.html

学習項目解析システム
http://lias.intersc.tsukuba.ac.jp/

チュートリアル資料ダウンロード
資料1
https://dl.dropboxusercontent.com/u/10969870/watanabe_EJIHB2015_1.docx

資料2(多読アセスメントツール作成用資料)
https://dl.dropboxusercontent.com/u/10969870/watanabe5.pdf

[講師略歴]

2005年広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。同大学助手、岡山大学言語教育センターを経て現在、広島大学大学院教育学研究科日本語教育学講座准教授。専門分野は言語評価。JLPTのような大規模日本語テストではなく、教育現場での評価法の検討、日本語教師の評価実施を支援するシステムの開発に取り組んでいる。


チュートリアル3

8月12日 9:00-12:40

外国人児童生徒 のためのJSL対話型アセスメントDLA

講師:櫻井 千穂(大阪大学・日本学術振興会特別研究員)

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「外国人児童生徒 のためのJSL対話型アセスメントDLA」は、文化的言語的に多様な子どもの日本語力(4技能)を、対話によって測る評価法です。文部科学省により「外国人児童生徒の総合的な学習支援事業」(2010〜2012年度)の一環として開発されました。紙筆テストや集団テストと異なり、一対一の対話を通し、支援を得ながら、子どもが個々の力に応じた課題に取り組めるように設計されています。評価結果を序列化するためのものではなく、むしろ、DLAの実施過程そのものを学びの機会として捉えると同時に、その後の指導・支援に必要な情報を得られるところに特徴があります。また、母語力もDLAの構造を援用し、測定することで、子どもの二言語能力を包括的に捉えることも可能となります。本セミナーでは、このDLAの概要をご紹介したうえで、実際に一部を体験していただき、DLAの可能性や課題について、みなさんと一緒に考えたいと思います。

【講師略歴】
2013年大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。博士(言語文化学)。DLAの開発者の一人。現在は、日本学術振興会特別研究員として大阪大学で文化的言語的に多様な子どもの言語教育に関する研究に従事。


大会企画パネル・ラウンドテーブル

パネル 1 (ポルトガル語)–ブラジル社会における日本語教育100年の歴史 –

司会 – Leiko Matsubara Morales – Universidade de São Paulo

  • Zeila de Brito Fabri Demartini – Universidade de São Paulo
  • Hiromi Shibata – Universidade Paulista
  • Tizuko Morchida Kishimoto – Universidade de São Paulo
  • Yoshikazu Niwa– Centro Brasileiro de Língua Japonesa

パネル2(日本語) – 日本の言語政策と言語接触

司会 – 岡田 浩樹  神戸大学

  • 中井精一– 富山大学
  • 本田弘之– 北陸先端科学技術大学院大学
  • 神吉宇一 – 長崎外国語大学
  • 岡田 浩樹  神戸大学

パネル 3 (日本語) 移動する子どもたちの継承語問題

司会 -宮崎 幸江 上智大学短期大学部

  • Eunice Ishikawa – Universidade de Arte e Cultura de Shizuoka
  • Kyoko Nakagawa – Projeto Kaeru
  • 宮崎 幸江  上智大学短期大学部

ラウンドテーブル1(日本語)
– 日本語教師のアイデンティティとビリーフ変容:3人のブラジルにつながる日本語教師のライフストーリー

司会– 古屋憲章(早稲田大学)

日本語教師の成長は,教師を取り巻く他者や事物が相互に影響を与えながら共に変容していくという社会的な関係性の中で捉えられ、また、教師のアイデンティティとも深く関係していると言われている(飯野令子2012)。
本ラウンドテーブルでは参加者のブラジルにおける日本語教育の現状理解と教師成長を一つのゴールとして、教師のアイデンティティとビリーフ変容に焦点を当てる。
日本語教師としてブラジルに関わる3人の異なる属性の話題提供者が、なぜ日本語教育に携わろうと思ったか、日本語教師となった後、どのような社会的な関係性の中でどのようなビリーフやアイデンティティが形成されたか、そしてどのように変容してきたかについて自身のライフストーリーの語りの中で話題提供を行う。その内容をもとにフロアディスカッションを行う。

[話題提供者1]
吉川・一甲真由美エジナ(国際交流基金サンパウロ日本文化センター)
「継承語教育と言われてきたブラジルの日本語教育を体験し、現在、公教育機関での日本語教育を観察する私」
[話題提供者2]
向井裕樹(ブラジリア大学)
「日本で外国語としてポルトガル語を学び、ブラジルで日本語を教える一世の私」
[話題提供者3]
松田真希子(金沢大学)
「日本で外国語としての日本語教育を学び、日本で日系ブラジル人支援に関わった日本人の私」


ラウンドテーブル2(日本語) –日本文学と翻訳

司会 – Neide Hissae Nagae – Universidade de São Paulo

  • 杉山欣也 – 金沢大学
  • Shirlei Lica Ichisato Hashimoto -サンパウロ大学
  • Oscar Nakasato – パラナ連邦工科大学
  • Michiyo Nakata – Literatura Nikkey

ラウンドテーブル3(ポルトガル語) – 日本語教育と言語接触

  • Mediadora – Laura Tey Iwakami (Universidade Estadual do Ceará)
  • Yuko Takano – Universidade de Brasilia
  • Tereza Maher – Universidade de Estadual de Campinas
  • Leiko Matsubara Morales – Universidade de São Paulo

国際交流基金特別企画パネル
『まるごと日本のことばと文化』の挑戦:日本語教育の新しい時代を目指して

遠藤クリスチーナ麻樹(国際交流基金サンパウロ日本文化センター)
磯村 一弘(国際交流基金日本語国際センター)
蟻末 淳(国際交流基金メキシコ日本文化センター)

国際交流基金制作の日本語教材『まるごと 日本のことばと文化』は、「相互理解の日本語」の理念の元、到達目標を具体的なコミュニケーション場面での課題遂行で記述したCan-doシラバスの採用、また異文化理解の重視など、従来の文型積み上げ式の教授法とは異なった新しい日本語の学び方を目指している。既に市販化されている「入門」~「初級」および今回のシンポジウムが海外初披露となる「中級」について、その考え方や制作意図をふまえつつ、実際の教育現場における実践の成果を、授業のビデオやアンケート結果等を用いながら報告する。これを通じて、ラテンアメリカにおける『まるごと』の具体的な活用のあり方を議論し、日本語教育をどう変えていく可能性があるのかを考える機会としたい。

1.「教師主導から学習者中心へ-サンパウロ一般成人向け講座における授業担当講師の気付き-」
遠藤クリスチーナ麻樹(国際交流基金サンパウロ日本文化センター)

『まるごと』は、文法規則の発見や協働学習を教材の構成に反映させ、学習者が自らの中間言語を構築していくように配慮した教材である。疑心暗鬼で使いはじめた担当講師が、学習者が主体的に学ぶ姿を通して、自らの言語学習観を見直し、教師行動を変えるにいたった実践を映像を交えて報告する。

2.「文型積み上げから課題遂行へ-メキシコ中等教育における学習者の変化-」
蟻末淳(国際交流基金メキシコ日本文化センター)

日本メキシコ学院メキシココースでは中高生を対象に『まるごと』を使ったJF共催講座を行っている。「話せる日本語」を目標に、これまでの文型積み上げ式から課題遂行型授業に変更することにより、授業、学習者、教師はどう変わったのか。成人向けの教材を使うことから生じる課題を含め、中等教育における『まるごと』の使用のこれからの展望を考えたい。

3.「教室内から実際の場面へ-自立した学習者を育てる中級教材の設計-」
磯村一弘(国際交流基金日本語国際センター)

中級(B1)レベルの目標となる「自立段階」の学習者は、日本語が実際に使用されている生の場面に自力で立ち向かうことが期待されるため、『まるごと中級』では、場面や素材のオーセンティシティーやストラテジーの使用を重視している。こうした教材は、これまで場面や目的が不明の読解が主流だった中級の日本語学習をどう変えるのか、考察する。

One Comment on “チュートリアル・大会企画パネル

  1. Pingback: [JP]パネリスト情報アップしました | EJHIB2015

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